「―――っは!ここは……!?
あれからまるまる一日が過ぎ、ようやくシェゾは硬直状態から回復した。
「あ、気がついた?
「アルル!?何故お前がここに……!?
シェゾは今までのことを(といっても、一日前のことなのだが)覚えていないらしい。

――そんなに意外だったのだろうか?

ボクが「キミがほしい」と言ったことが。
あぁ……いまでも思い出しただけで恥ずかしい…
もう二度とあんなこと言うもんか!!!
「君いきなり固まっちゃったんだもん。ほっとくわけにもいかないでしょ?
ボクはできる限り平然と答える。
「……?固まった…?
どうやら本当に何も覚えていないらしい。
あぁ……なんてうらやましいんだろ…
「…なぁ、いったい何があったんだ?あったとしたら、お前はそれを知っているのか?
ボクが呆れていると、シェゾは真顔でこんなこと聞いてきた。
思い出して赤面しかけた顔をさりげなく隠しながらボクは一瞬このまま「知らない」と答えてやろうと思った。でも、ボクが言った言葉は…

「教えてほしいの?

……魔がさしたとしか思えない。

「当たり前だ!!

あぁ…なんてボクって不幸なんだろ…こんなヘンタイと関わってしまったばかりに……

「それはね……」

それから一週間、ボクの周りの時間は誰かさんに邪魔されることもなくとても穏やかに過ぎて行った。





――end?

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